夜をこえて朝を想う
…仕事帰りに食事でも。
割りとすぐに、誘った。中条さんを。
待ち合わせ場所、軽く手を上げた。
「そこ、すぐだから。」
そう言って、店へと向かった。
店へ入ると片隅のカウンター席に、横並びで座った。
彼女を奥に座らせ、横に座った。
「…お酒…ダメだって聞いたんだけど…。」
「…あまり…強くなくて。」
申し訳なさそうに、そう言った。
「うん、じゃあ今日は酒なしで。食事も旨いんだよ。…気取ってなくて、悪いけど。」
「あんまり、最初に頑張っちゃうと、続かないからね。」
「あ、どうぞ清水部長は…お酒、召し上がって下さい。」
「…んー、俺も今日は止めとこうかな。もう少し、仲良くなったら…中条さんも、飲んでくれる?」
「…はい。」
親睦を深める意味で。
でも、近くで見ると益々…綺麗だ。
茗荷の乗った小鉢。
「美味しい。」
癖のあるその味に、彼女はそう言った。
「ね、こんなの美味しいと思うようになるなんて、大人になったよね。」
「……。」
吉良君とは、また全然違うタイプだな。
静かな…
だが、俺の話に丁寧に相槌を打つ。
「…清水部長…おいくつなんですか?」
「ぶ、ん。ああ、いくつに見える?」
…やっと出た質問が、これかよ。
そう聞くと、彼女の目が泳ぐ。
「あはは、コレ、困る質問だよね。」
「40?」
「おい!」
「すいません、若く言うべきでしたね。」
なるほど…
言えないんだ、お世辞とか、嘘とか。
「面白い!正直だね。…もっと…冷たい感じなのかと思った。」
「おいくつなんですか?…結局。」
「引く、10。」
「平成生まれ!?」
「ぶっ、もう、失礼だな~!」
ああ、面白い。
分かりにくい面白さだ。
きっと、仕事だけの付き合いだと分からなかった。
「ちょ、ちょっと待って。2つしか変わらないの!?」
彼女は目を見開きそう言った。
ということは…彼女は
「…28…なの?」
割りとすぐに、誘った。中条さんを。
待ち合わせ場所、軽く手を上げた。
「そこ、すぐだから。」
そう言って、店へと向かった。
店へ入ると片隅のカウンター席に、横並びで座った。
彼女を奥に座らせ、横に座った。
「…お酒…ダメだって聞いたんだけど…。」
「…あまり…強くなくて。」
申し訳なさそうに、そう言った。
「うん、じゃあ今日は酒なしで。食事も旨いんだよ。…気取ってなくて、悪いけど。」
「あんまり、最初に頑張っちゃうと、続かないからね。」
「あ、どうぞ清水部長は…お酒、召し上がって下さい。」
「…んー、俺も今日は止めとこうかな。もう少し、仲良くなったら…中条さんも、飲んでくれる?」
「…はい。」
親睦を深める意味で。
でも、近くで見ると益々…綺麗だ。
茗荷の乗った小鉢。
「美味しい。」
癖のあるその味に、彼女はそう言った。
「ね、こんなの美味しいと思うようになるなんて、大人になったよね。」
「……。」
吉良君とは、また全然違うタイプだな。
静かな…
だが、俺の話に丁寧に相槌を打つ。
「…清水部長…おいくつなんですか?」
「ぶ、ん。ああ、いくつに見える?」
…やっと出た質問が、これかよ。
そう聞くと、彼女の目が泳ぐ。
「あはは、コレ、困る質問だよね。」
「40?」
「おい!」
「すいません、若く言うべきでしたね。」
なるほど…
言えないんだ、お世辞とか、嘘とか。
「面白い!正直だね。…もっと…冷たい感じなのかと思った。」
「おいくつなんですか?…結局。」
「引く、10。」
「平成生まれ!?」
「ぶっ、もう、失礼だな~!」
ああ、面白い。
分かりにくい面白さだ。
きっと、仕事だけの付き合いだと分からなかった。
「ちょ、ちょっと待って。2つしか変わらないの!?」
彼女は目を見開きそう言った。
ということは…彼女は
「…28…なの?」