夜をこえて朝を想う
彼女が席を外した短い時間に
「…やけに、張り合いがないんだな。」
彼に、そう言った。
いつもの、生意気過ぎる覇気もない。
「…だから、僕に権限はありません。彼女の自由です。」
「それは“余裕”ってやつ?」
「まさか。戦意喪失ってやつです。情けないでしょ?気にしなくていいです。僕なんて…」
「…それって…作戦?」
「はい?」
「抱き締めたくなっちゃうね。」
「はあ?」
「弱ってる色男は…魅力的だよね。」
「そろそろ本気っぽく聞こえますけど?」
「いや、俺も…そっちはハジメテだけど…君なら行けるかもしれない。」
「…たぶん、ここで僕たちが抱き合ってたら、彼女…」
「「ずるい。」」
「あはは!言いそう。ですよね。」
「はは、分かって来たわ。俺も。…君は、やっぱり…自信満々でちょっと生意気なくらいが…魅力だよね。」
「清水部長、おいくつですか?」
急に歳?こいつらは…。
「…いくつに見えんの?」
「40くらい?」
「どいつも、こいつも。」
「…35くらい?」
「中条さんの、2つ上。」
「…嘘だろ?」
「…本当だ。」
「平成生まれかよ!!!」
「君たちは本当に…失礼だな。」
本当に、君たちは…。
全く…可愛いな。
「…やけに、張り合いがないんだな。」
彼に、そう言った。
いつもの、生意気過ぎる覇気もない。
「…だから、僕に権限はありません。彼女の自由です。」
「それは“余裕”ってやつ?」
「まさか。戦意喪失ってやつです。情けないでしょ?気にしなくていいです。僕なんて…」
「…それって…作戦?」
「はい?」
「抱き締めたくなっちゃうね。」
「はあ?」
「弱ってる色男は…魅力的だよね。」
「そろそろ本気っぽく聞こえますけど?」
「いや、俺も…そっちはハジメテだけど…君なら行けるかもしれない。」
「…たぶん、ここで僕たちが抱き合ってたら、彼女…」
「「ずるい。」」
「あはは!言いそう。ですよね。」
「はは、分かって来たわ。俺も。…君は、やっぱり…自信満々でちょっと生意気なくらいが…魅力だよね。」
「清水部長、おいくつですか?」
急に歳?こいつらは…。
「…いくつに見えんの?」
「40くらい?」
「どいつも、こいつも。」
「…35くらい?」
「中条さんの、2つ上。」
「…嘘だろ?」
「…本当だ。」
「平成生まれかよ!!!」
「君たちは本当に…失礼だな。」
本当に、君たちは…。
全く…可愛いな。