夜をこえて朝を想う
「結局、誤解だの何だの…二人の問題で…今回で言えば…向き合って、とことん話し合って…そうしたら解けるんだ。誤解である限り。話し合わなかったのが原因で、お前のせいじゃない。」
彼の言葉に顔を上げた。
「いくらでも解いてやる、誤解なら。だから、気にするな。例えば、上手くいかなくたって湊のせいじゃない。むしろ、湊のせいにするのは…情けないと思うから…止めてくれ。」
彼の、力強い言葉は…私の心を少し…軽くしてくれた。
そう言ってくれた彼の為に、泣くのは止めて、笑った。
「ありがとう。優しいね。」
「惚れないでね。」
「あー…私…親友の元カレとか…無理なんだよね。」
そんな、私の心の中を見透かされないように
また…笑った。
「湊も、今からだな。」
「そうだね。婚カツでもするか。」
「いきなり飛ぶよね。」
「脱皆川作戦。」
「いいねー。ま、すぐ見つかるだろ。」
「かるーい。」
きっと、心配もされてないな。
でも、それでいい。
「あ、そうだ。私…来月で会社辞めるの。」
実質ね。再来月だけど。だから、会うこともない。もう。
あ、ハンカチ返すからあと1回か。
「そう…なんだ。」
「梓もいないしさ、この場所に拘る事もなくなったし…インテリアとか空間の仕事したくて…海外でも行こうかな。色彩感覚が…全然違うもんね。」
「…日本離れんの?どこに…」
「イタリア!」
「言いたいだけだろ…」
「あはは、バレた?でも…うん…どこかへ…」
まだ決めてないけど、どこか遠く。
教えるつもりもない。
「教えてね、ちゃんと。」
え…
「それって…プロポー…」
「違う!」
また、茶化す。
「あはは!」
「友達だろ?」
元カノのね。
「…うん。また、連絡する。」
「絶対な。」
「ハンカチ…洗って返すね。」
「本当だよ!」
「もう、泣かないから。これ返したら最後!」
会うのも。最後。
むしろ、会うのが、か。
「持参!」
「イケメンこわーい。」
こんな反応しか出来なかった。
だけど…精一杯だった。
私には。
でも、もうひとつ…
私にはしないといけない事があった。
それこそ、余計なお世話かもしれないけれど。
そうしないと、私の気が済まないから。
ここに居たら会えるだろうか、それとも…
向こうまで行こうか…。
そう、思ってた。
最後の、一仕事。
彼の言葉に顔を上げた。
「いくらでも解いてやる、誤解なら。だから、気にするな。例えば、上手くいかなくたって湊のせいじゃない。むしろ、湊のせいにするのは…情けないと思うから…止めてくれ。」
彼の、力強い言葉は…私の心を少し…軽くしてくれた。
そう言ってくれた彼の為に、泣くのは止めて、笑った。
「ありがとう。優しいね。」
「惚れないでね。」
「あー…私…親友の元カレとか…無理なんだよね。」
そんな、私の心の中を見透かされないように
また…笑った。
「湊も、今からだな。」
「そうだね。婚カツでもするか。」
「いきなり飛ぶよね。」
「脱皆川作戦。」
「いいねー。ま、すぐ見つかるだろ。」
「かるーい。」
きっと、心配もされてないな。
でも、それでいい。
「あ、そうだ。私…来月で会社辞めるの。」
実質ね。再来月だけど。だから、会うこともない。もう。
あ、ハンカチ返すからあと1回か。
「そう…なんだ。」
「梓もいないしさ、この場所に拘る事もなくなったし…インテリアとか空間の仕事したくて…海外でも行こうかな。色彩感覚が…全然違うもんね。」
「…日本離れんの?どこに…」
「イタリア!」
「言いたいだけだろ…」
「あはは、バレた?でも…うん…どこかへ…」
まだ決めてないけど、どこか遠く。
教えるつもりもない。
「教えてね、ちゃんと。」
え…
「それって…プロポー…」
「違う!」
また、茶化す。
「あはは!」
「友達だろ?」
元カノのね。
「…うん。また、連絡する。」
「絶対な。」
「ハンカチ…洗って返すね。」
「本当だよ!」
「もう、泣かないから。これ返したら最後!」
会うのも。最後。
むしろ、会うのが、か。
「持参!」
「イケメンこわーい。」
こんな反応しか出来なかった。
だけど…精一杯だった。
私には。
でも、もうひとつ…
私にはしないといけない事があった。
それこそ、余計なお世話かもしれないけれど。
そうしないと、私の気が済まないから。
ここに居たら会えるだろうか、それとも…
向こうまで行こうか…。
そう、思ってた。
最後の、一仕事。