夜をこえて朝を想う
彼からの電話は、週に1回だったり、2回だったり…
時には2週間ない時も。
「はぁ、やっと会えた。」
部屋に入るなり、彼はそう言った。
「悪い、湊…最近忙しくて。」
「ああ、いいよ。新入社員入ってきたし忙しいよね。」
確かに、決算月の年度末に入社時期の流れでは忙しい。
でも、それだけじゃないのだろうなと
詮索してしまう。
詮索しても、仕方がないのに。
「落ち着いたら、どっか行こうか。温泉でも。」
「いいよ、私も今忙しいし。」
そう言って、笑った。
実際、忙しかった。
でもそれは…来週に控えた引っ越しのせいだけどね。
それにしても、温泉とか…定番すぎませんか。
「オヤジくさい?湊の行きたいとこで、いいけど。」
「はは!気にしてるの?じゃあ、イタリア!」
「そう来たか。んー…まとまった休み取るかぁ。」
実現されないだろう、やり取りに
また、笑う。
「もうちょっと、我が儘言ってくれていいのに。」
そう言って…私を撫でながらキスをする。
何回。
今日で…
「…6回目。」
あ…口に出してしまった。
「何?数えてんの?」
「あー…ほら、一応。」
「ああ、そっちの?女性は…気にするか。ちゃんとするよ。大丈夫。」
「うん、そうだね。」
「デキても、いいけどね。」
そう言って、笑う。
嘘つきだな。
なのに、なぜ…甘く聞こえるのだろうか。
どうして、離れられないのだろう。
たった1度すらも、断る事もできず…駆けつける。
バカだなぁ。
どこかで食事をして、どこかで飲みきれる小さいサイズの牛乳を買って、彼の家に来る。
そして、翌朝早くに帰る。
それが、私達の定番だった。
いつも、同じ。
彼の腕の中にいるときだけの幸せ。
そのあとの…虚しさ絶望感に日々辛くなっていく。
数えられるうちに止めよう。
何度もした決心は、電話1つで取り払われる。
だけど…
数えられるうちに。
引っ越しもするし
来月は、ほぼ会社には行かない。
時には2週間ない時も。
「はぁ、やっと会えた。」
部屋に入るなり、彼はそう言った。
「悪い、湊…最近忙しくて。」
「ああ、いいよ。新入社員入ってきたし忙しいよね。」
確かに、決算月の年度末に入社時期の流れでは忙しい。
でも、それだけじゃないのだろうなと
詮索してしまう。
詮索しても、仕方がないのに。
「落ち着いたら、どっか行こうか。温泉でも。」
「いいよ、私も今忙しいし。」
そう言って、笑った。
実際、忙しかった。
でもそれは…来週に控えた引っ越しのせいだけどね。
それにしても、温泉とか…定番すぎませんか。
「オヤジくさい?湊の行きたいとこで、いいけど。」
「はは!気にしてるの?じゃあ、イタリア!」
「そう来たか。んー…まとまった休み取るかぁ。」
実現されないだろう、やり取りに
また、笑う。
「もうちょっと、我が儘言ってくれていいのに。」
そう言って…私を撫でながらキスをする。
何回。
今日で…
「…6回目。」
あ…口に出してしまった。
「何?数えてんの?」
「あー…ほら、一応。」
「ああ、そっちの?女性は…気にするか。ちゃんとするよ。大丈夫。」
「うん、そうだね。」
「デキても、いいけどね。」
そう言って、笑う。
嘘つきだな。
なのに、なぜ…甘く聞こえるのだろうか。
どうして、離れられないのだろう。
たった1度すらも、断る事もできず…駆けつける。
バカだなぁ。
どこかで食事をして、どこかで飲みきれる小さいサイズの牛乳を買って、彼の家に来る。
そして、翌朝早くに帰る。
それが、私達の定番だった。
いつも、同じ。
彼の腕の中にいるときだけの幸せ。
そのあとの…虚しさ絶望感に日々辛くなっていく。
数えられるうちに止めよう。
何度もした決心は、電話1つで取り払われる。
だけど…
数えられるうちに。
引っ越しもするし
来月は、ほぼ会社には行かない。