Love-ing(アイエヌジー)
・・・なんか・・助かった・・って思っても、いいんだよね。
きっと、辻堂監督は、話のなりゆきで言ってくれただけだと思うし、私も、監督がいるって分かっていながら、お店に行くのは、ちょっと・・・勇気が足りない。
監督だって、もし真に受けてしまった私が本当にお店に来てしまったら・・・迷惑、だよね。絶対。

「やべ。俺バイト休むって言ったかなぁ・・・」とブツブツ呟いていた辻堂監督は、「嘉村」と、いつもの低音口調で私を呼んだ。

「はいっ?」
「“一人になれて独りでできること”が好きなおまえが、なんで野球部のマネージャーになったんだ?」
「あ・・それは・・・」
< 105 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop