Love-ing(アイエヌジー)
「いいんですか?」
「全然いいよ。てか、さっきも言ったが、その絵本はあまりにもボロボロになっちまってるから、売り物にならない廃棄対象物だったんだ。そういうのは捨てる前に欲しいっていう店員がいれば、タダでもらい受けることができる。それを俺はもらっただけだから。おまえがイヤじゃなければもらってやってくれ」
「あ・・ありがとうございます!」
軽く息をつきながら、絵本を抱きしめてにこやかに「嬉しい!」と呟く私に、「それはもうおまえんだからな。どう処分しようとおまえの自由だ」と辻堂監督が言った。
「“処分”なんてしませんっ!」と息巻く私に、監督は前を見ながら(運転中だから)口角をニマッと上げて応えてくれた。
「全然いいよ。てか、さっきも言ったが、その絵本はあまりにもボロボロになっちまってるから、売り物にならない廃棄対象物だったんだ。そういうのは捨てる前に欲しいっていう店員がいれば、タダでもらい受けることができる。それを俺はもらっただけだから。おまえがイヤじゃなければもらってやってくれ」
「あ・・ありがとうございます!」
軽く息をつきながら、絵本を抱きしめてにこやかに「嬉しい!」と呟く私に、「それはもうおまえんだからな。どう処分しようとおまえの自由だ」と辻堂監督が言った。
「“処分”なんてしませんっ!」と息巻く私に、監督は前を見ながら(運転中だから)口角をニマッと上げて応えてくれた。