Love-ing(アイエヌジー)
「じゃあ辻堂さん。私、後輩たちを部室に連れてってくる!」
「あいよ」

えっちゃんは、礼儀正しく「失礼します!」と監督に言って、ピョコンと一礼をしてから、駆け出した。
そして私は、えっちゃんがそうしていたのを見て、慌てて監督に一礼をして駆け出した。

何も言わずに、出遅れた。
言う機会を、逃してしまった。
「私の人生を現してる」って思った―――。
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