Love-ing(アイエヌジー)
えっちゃんは、人づき合いがとても上手い。
早くも大谷センパイと、仲良くしている。
いつも明るくて、元気で、その力で相手も明るく、元気にしてしまう。そんな魅力のある女子だ。
きっと、えっちゃんは、自分に自信があって・・・自分のことが好き、なんだろうな。私とは、違って・・・。
と、当時の私は、思っていた。

「女子バスケ部の部室の鍵はここにかかってる。ラベルついてるから、間違うことはないと思うけど」
「大丈夫でーす」
「もしここに鍵がなかったら、部室は使用中か、誰かが持ちっぱなしのはず。女子バスケ部の場合は、大抵、部長かマネージャーが持ってるよ。だから、ここに鍵がなくて、部室の鍵も閉まってたら、女子バスケ部の活動場である体育館に行ってね」
「分かりました!」
「今、鍵はここにある。ってことは、誰も部室を使ってないってことだね。じゃあ、これを拝借して・・行こうか」
「はいっ!」
< 35 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop