破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします
偽りたくないと思い、その理由がどれもしっくりこなかったのだが、ザックの微笑みを見て、思い当ってしまったもの。
(私、もしかしてザックのこと……)
心の中で続く二文字を紡ぎそうになった時だ。
「ああ、アーシェリアスさん。こんなところにいたんだね」
厨房で見た仕事着ではなく、ラフな部屋着を纏ったティーノが庭に現れた。
「ティ、ティーノさん、どうしたんですか?」
立ち上がって迎えるアーシェリアスに、ティーノはにっこりと笑んだ。
「君の部屋を訪ねたけどいなかったから」
ティーノの言葉に、アーシェリアスは明日のデザートの件で何かあるのかと考えたのだが、ザックは違った。
アーシェリアスを隠すように立つと、ティーノに冷たい視線を送る。
「宿泊客の部屋を訪ねる理由を聞いてもいいか」
「ちゃんとお礼を言いたくてね。もしアーシェリアスさんが望むなら、朝まで僕がご奉仕するのもやぶさかでは」
「ふざけるな。さっさと自分の部屋に返れ、セクハラコック見習い」
(私、もしかしてザックのこと……)
心の中で続く二文字を紡ぎそうになった時だ。
「ああ、アーシェリアスさん。こんなところにいたんだね」
厨房で見た仕事着ではなく、ラフな部屋着を纏ったティーノが庭に現れた。
「ティ、ティーノさん、どうしたんですか?」
立ち上がって迎えるアーシェリアスに、ティーノはにっこりと笑んだ。
「君の部屋を訪ねたけどいなかったから」
ティーノの言葉に、アーシェリアスは明日のデザートの件で何かあるのかと考えたのだが、ザックは違った。
アーシェリアスを隠すように立つと、ティーノに冷たい視線を送る。
「宿泊客の部屋を訪ねる理由を聞いてもいいか」
「ちゃんとお礼を言いたくてね。もしアーシェリアスさんが望むなら、朝まで僕がご奉仕するのもやぶさかでは」
「ふざけるな。さっさと自分の部屋に返れ、セクハラコック見習い」