破滅エンドまっしぐらの悪役令嬢に転生したので、おいしいご飯を作って暮らします
エスディオを目指す者に学者は多い。
カリドにもエスディオに向かう途中で寄る者が多く、てっきりアーシェリアスたちもそうなのかと首を傾げた女将。
「いえ。実は、幻の料理と呼ばれるものを探していて、その手がかりがないかと訪ねる予定なんです」
アーシェリアスが目的を明かすと、女将は首を傾げたまま頬に手を添える。
「幻の料理……もしや、食べた者に幸福を与えるという料理のことですか?」
「そうです! 女将さんも知っていらしたんですね!」
幻の料理の言い伝えを知っている者は少ない。
アーシェリアスの屋敷で働く者たちも、アーシェリアスの母から聞かされて知ったというのがほとんどだ。
学園の友人たちに訊ねても、皆、不思議そうに首を横に振るばかりだった。
父オスカー曰く、ファーレンではなく他国発祥の言い伝えなのではということだが、ここまでの旅で有益な情報が得られていないことを鑑みると、あながちその予想は外れていないのかもしれないとアーシェリアスは考えていた。
だが今、ようやく幻の料理について知る者に出会えた。
カリドにもエスディオに向かう途中で寄る者が多く、てっきりアーシェリアスたちもそうなのかと首を傾げた女将。
「いえ。実は、幻の料理と呼ばれるものを探していて、その手がかりがないかと訪ねる予定なんです」
アーシェリアスが目的を明かすと、女将は首を傾げたまま頬に手を添える。
「幻の料理……もしや、食べた者に幸福を与えるという料理のことですか?」
「そうです! 女将さんも知っていらしたんですね!」
幻の料理の言い伝えを知っている者は少ない。
アーシェリアスの屋敷で働く者たちも、アーシェリアスの母から聞かされて知ったというのがほとんどだ。
学園の友人たちに訊ねても、皆、不思議そうに首を横に振るばかりだった。
父オスカー曰く、ファーレンではなく他国発祥の言い伝えなのではということだが、ここまでの旅で有益な情報が得られていないことを鑑みると、あながちその予想は外れていないのかもしれないとアーシェリアスは考えていた。
だが今、ようやく幻の料理について知る者に出会えた。