気が利く彼女が……人気者の彼が……好きなんです
別の日の放課後
「莉乃~部活行こう~」
「穂乃、私今日ね委員会の当番だから遅れる、先に行ってて」
「今日委員会なんてあったっけ?」
「図書委員の当番なの、先輩に言っといてくれる?」
「え~嫌、先輩と話すの」
「じゃあいいよ、自分で言うから」
「ん、じゃあ」
穂乃は去っていった
「あの子伝言もしてくれないの?」
隣で聞いていたクラスの女子が莉乃に話しかける
「いいの、自分で言ったほうが確実だし」
「莉乃ちゃんはお人好し過ぎだよ、美人は調子にのるから甘やかしちゃだめよ(笑)」
「大丈夫、中学から一緒だから慣れてる、ありがとう(笑)」
バスケ部の部活中、一年女子が先輩に怒られていた
「女子が怒られてるけど……」
篤志が話す
「今日準備が遅かったらしい、さっき横通ったら聞こえた」
直哉が篤志に説明する
「高島がいないからだよ」
「おー、和翔、ほんとだ」
「今日、委員会の当番って教室で言ってたよ」
「幸平は同じクラスなのか?」
「そうだよ」
部活が終わり、電車に和翔と篤志は急いで乗り込んだ
「セーフ(笑)あれ、高島が一人じゃん」
「本当だ、女子の部室の鍵そういえばまた高島だった」
「でも俺らちょっと話してたから今日は遅いよな、ウトウトしてるけど大丈夫かな?」
「俺、同じ駅で降りるから起こすよ」
「内谷も同じ駅だったよな」
「同中なんだよ」
「じゃあ、部活も?」
「そう、じゃあ起こして降りるな」
和翔は莉乃の肩をトントンとたたく
「高島……起きて、降りるよ」
莉乃は目を開けた
「えっ!あっ、ごめん、ありがと」
莉乃は立ち上がった
「行こう」
和翔は篤志に手を振って電車から降りた
「俺がいなかったらどうするんだよ(笑)眠かったら立っとかないと」
「本当だ……助かったよ(笑)」
「今日は内谷は一緒じゃなかったんだ」
「うん、部室の掃除をしてたから……一本早い電車だったんじゃないかな」
「掃除は高島が一人ですることなのか?当番でとか……」
「よくわかんないけど先輩が言ってたって聞いたけど……」
二人は駅から歩いて帰る
「はぁ、お前は何でも人を信じるんだな、今日準備が出来てなかったらしくて先輩に一年は怒られていた、いつもお前がやってること頭になくてゆっくり準備してたんだろうな、それで掃除を頼まれたんだと思うぜ」