枯れた花は何度も咲く



次の日。


初めてのお仕事。



初めて見るお花の種類がたくさんあり、
新しい知識を知っていくのが楽しかった。



「 店長!料理得意ですか? 」

「 えっ!?ま、まあ… 」

「 教えてください…私何も出来なくて… 」



「 んー、麻婆豆腐とかだと
簡単に出来ると思うけど…好き? 」


「 麻婆豆腐!是非教えてください! 」




今日こそは成功するぞ!!

ゆうを、幸せにしてあげたいんだ。



私が、ゆうを笑顔にしたい。


店長に事細かく教えてもらった。




「 店長、ありがとうございます! 」

「 どなたかに作ってあげるのね。 」

「 え?? 」



「 ふふ、立花さんわかりやすいから。 」

「 あ、ははっ。実は大切な人に… 」


「 きっと喜んでくれると思う! 」




仕事が終わり、家に帰ってから
早速店長に教えてもらった通りに
愛情を込めながら作った。



「 おおっ!!出来た!!! 」


見た目も完璧!!!

味も完璧!!!


これならゆうも喜んでくれるだろう。





ガチャ



あ、帰ってきた!!




「 おかえり!!
ねえねえ、早く座って!!! 」


帰ってきたばかりのゆうの腕を
引っ張り、テーブルに座らせる。



「 今日は成功したよ!!!
美味しいから、早く食べて!! 」


「 美味しそうじゃん! 」


「 でしょ?ねえ、早く!! 」



パク



「 うん!今日は美味しいよ!! 」


「 今日はって……
昨日はやっぱり不味かったんじゃん! 」


「 あははっっ!バレたwww 」

「 無理に食べてくれたんだ… 」



「 冗談だよ! 」



笑いながら彼の方へ肩を抱き寄せられる。

些細な優しさが嬉しい。

ほんとに彼は優しいな。





「 はあ、幸せだな 」

ゆうが囁くように呟く。


ゆうが幸せなら、私も幸せ。




「 私も幸せだよ 」











「 いつまでこの幸せが続くんだろ 」



「 え………? 」




「 警察がもう時期来ると思う 」

「 …………… 」




「 母親を殺したって言ったでしょ?
ここにいることが見つかったら務所行きだな 」



「 そんな…… 」



この幸せがずっと続くと思ってた。


誰にも邪魔されたくないって思ったのに…




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