仮眠室で愛を叫べば
「まだ肝心なことを話してない」

先生は車に乗るとまっすぐに私のことを見据えた。

「はじめて俺と話してどう思った?」

「えっ?

あの…無愛想とか口数が少ないとかそんな話は耳にしましたが、それは人の意見で先入観なしで今日は過ごしました。

先生は、無愛想でもないし、むしろ優しく笑顔を向けてくれていましたし、普通によく話します。

はっきり言えば、これ以上一緒にいると取り返しがつかなくなります。

だから…帰りたいんです。」

私の視線が自分の手元に落ちた。
鞄を握る手に力がこもる。
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