仮眠室で愛を叫べば
佐久間湊に近づくために、私は頑張ってK大学病院に就職した。


なのに！！
外科スタッフの医師欄に佐久間湊の名前が見当たらない。

私と入れ替わりに離島勤務で異動してしまったのだ。

「恵ちゃ～ん、仕事終わったら一緒にご飯どうだい？」

私が就職して担当についたのは、北村先生という4つ上の男性医師だった。
学生時代はアメフトをやっていたらしく体格のいいガッチリとした先生だ。

毎日のように食事にさそわれ、仕事中にすれ違い様にさりげなくボディタッチする彼が、はっきりいって嫌で仕方がなかった。

「すみません、友達と約束があって、、、」

「…昨日も、一昨日も同じ理由で断ったよね。｣

ため息をつく彼は

「こんなに誘ってもダメってことは俺、見込みないってことかな？」

そういうなり、未使用の個室の診察室に突然引き込まれた。


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