仮眠室で愛を叫べば
シャワーを浴びてホテルのバスローブに袖をとおす。

同じようにシャワーを浴びた彼は激しく唇を塞ぐとはじめて笑顔を私にむけた。

「のど渇いた。
もう少し一緒に飲もう」

そう言って私にビールを手渡して、かなり酔いがまわったときベットに一緒に倒れこんだ。

そう…ここから記憶がない。

優しく唇を重ねられ…目が覚めたら裸で布団にくるまり彼の姿はすでになかった。

あぁ、そうか。

きっと彼は気がついたんだ。
私がはじめてなのを。

わざと飲ませて酔わせてなにもしなかった、いや触れはしたが最後まで抱きはしなかったのだ。

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