仮眠室で愛を叫べば
「大分顔色がよくなったな。
今日はこのまま早退しろって伝言頼まれてる。
帰ってゆっくり休め」

頭をふわりと大きな手が撫でた。

「なぁ、恵ちゃん」

顔をあげると佐久間先生の優しい瞳とぶつかった。

「ゆっくり宮前と話をしてもらえないか?
さっき、少し師長との話聞こえたんだ。
元カノはもうアイツの親友とずいぶん前に結婚してる。

それに…恵ちゃんと連絡とれないって焦ってた。
電話しても、メッセージを残しても無視されてるって。」

「そんなはずありません!
連絡なんてきてません!!」

「おかしいな…。
それになんか婚約者がとか言ってた。
家に行ったら男がでてきて追い返されたって。
がたいがいい男だって。」

「家にきたんですか!?
ここ数日確かに兄が心配して泊まっていましたけど、スラッとした細身です。

家を間違えてませんか?」



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