仮眠室で愛を叫べば
「高橋、お前ならどう思う」

「…思い出せないことに苦しみます。
大好きな人を忘れている自分をせめるでしょう。

でも、そばにいてほしいし、忘れていることを隠さず教えてほしい。心は覚えてます。

過去を思い出せないなら、未来を一緒に作ればいいんです。
新しい記憶を作っていくんだって安心させてくれるくらい愛してくれれば私は一緒に頑張っていけます」

高橋さんの言葉に服部先生がふわりと笑った。
あぁ、そうだ。
彼女は先生が溺愛している恋人だと思い出す。

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