嘘つきは恋の始まり!?
ふぅ、不自然な感じに
ならなかったかな?
なんて思ってると
絢が口を押え
「えっ、まって。
ちょっと待って!?
美桜と黒瀬くん
付き合ってるの!?」
と大きな声で言った。
購買に向かう途中の生徒や
伊織くんを遠巻きに
見ている女子の視線が
一斉に集まる。
「そうだよ。
…って、美桜
言ってなかったの?」
伊織くんが私の頭を
軽く小突いた。
「伊織くんは誰かに言ったの?」
「言ったよ。すぐに。
連れには真っ先に」
そりゃ……
伊織くんは女避けが
目的だから周りに
アピりたいんだろうけど。