嘘つきは恋の始まり!?


「そういうわけでは
ないんだけど…」


改めて思ったというか。


こうなってくると
伊織くんがどうして
誰とも付き合わないのか
気になった。


「伊織くんって…」


場所を移動しながら
私は口を開いた。


「ん?」


どうして告白
断り続けてるの?

そう聞こうとして
私は口を閉じた。


「何?」

「ううん、やっぱ
何でもない」


ただカノジョのフリを
してるだけの私が
聞いていいわけない。

そんな気がした。


「そういえば
今からどこ行くの?
映画館とは逆方向
だと思うんだけど」

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