嘘つきは恋の始まり!?
「いや、意外と
この方がいいかも」
落書き用のペンを
片手に伊織くんが
呟く。
「え?」
「ほら、俺たち
付き合い始めだし。
初々しさっていうのは
出てるんじゃない?」
確かに。
うん、前向きに捉えよう。
“初デート”とか
お互いの名前を落書きして
プリクラを印刷した。
互いに1枚ずつ
スマホにもデータを送信して
それをRINEで共有した。
「じゃあ、こっちの
美桜が送ってくれた方を
お揃いでアイコンにしよ」