嘘つきは恋の始まり!?
――と、その時。
教室の隅で
女子の悲鳴が上がる。
「えーっっ、
噂、本当だったんだぁ」
「しかもカノジョって
…あそこの…」
「しっ、聞こえちゃう」
聞こえてます。
思いっきり聞こえました。
桜花高校に入学して
3か月目。
友達ができる前に
敵が増えました。
「はぁぁ…」
私だって好きで
付き合ってるわけじゃ
ないんだけどなぁー。
敵が増えるのはへこむ。
「まぁ、人気者と
付き合う子の
宿命だよね」
絢が私の肩に手を置いて
笑いながら言った。