嘘つきは恋の始まり!?


――と、その時。
教室の隅で
女子の悲鳴が上がる。


「えーっっ、
噂、本当だったんだぁ」

「しかもカノジョって
…あそこの…」

「しっ、聞こえちゃう」


聞こえてます。
思いっきり聞こえました。

桜花高校に入学して
3か月目。

友達ができる前に
敵が増えました。


「はぁぁ…」


私だって好きで
付き合ってるわけじゃ
ないんだけどなぁー。

敵が増えるのはへこむ。


「まぁ、人気者と
付き合う子の
宿命だよね」


絢が私の肩に手を置いて
笑いながら言った。

< 42 / 65 >

この作品をシェア

pagetop