嘘つきは恋の始まり!?



伊織くんはトイレから戻ってくると
冷凍庫で冷えている冷凍ご飯を解凍して
鍋でおかゆを作ってくれた。


「これに生卵のせて食べると
風邪にいいんだよ」


器に盛りつけたおかゆに
伊織くんが生卵をのせる。


「ありがと。いただきます」


私は伊織くんが用意してくれた
おかゆを口に含んだ。


「あ、美味しい…!」

「俺が作ってんだから
当たり前だろ」


付き合ってわかったこと。

伊織くんはちょっとチャラくて
人を楽しませることが上手で

すごく優しい。

伊織くんがモテるの
分かる気がするなぁ…。


「ん?俺の顔に
何かついてるか?」


伊織くんが首を傾げた。
私は慌てて首を振り


「ううん。何でもない」


と答えた。
首を振った拍子に頭が痛んだ。


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