嘘つきは恋の始まり!?
「そういや俺、
美桜に確認したいことがあって」
伊織くんが、向かいの席から
隣の席に移動してきた。
「何?」
「嫌がらせとか
されてないか?」
真剣な顔で聞かれ、私は思わず
目を逸らした。
「嘘つかないで正直に答えろ」
「嫌がらせはされてないよ…」
あの手紙は嫌がらせじゃなくて
ただの悪口だもん。
嘘はついてないよね?
「嫌がらせは、されてない。ね。
…じゃあ何されてんのか言ってみ?」
伊織くんがズイッと顔を寄せてきた。
答えずにいると
更に顔を寄せてくる。
「悪口書かれた手紙…を
下駄箱に入れられて…」