お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
第六章 最高の贅沢?
二週間後の日曜日。
寒さが増し、すっかり季節は秋に近づいてそろそろ紅葉も見頃を迎える。
一度だけのデート、そう約束をとりつけた彼は、この日、私の実家まで車で迎えに来てくれた。
財閥の御曹司であることが発覚し、もしかして乗車が躊躇われるほどの高級車で迎えにくるのでは、と恐れていた私だったが、彼が運転してきたのはごくごく普通の自家用車。
とはいえ、お値段はそれなりにする、普通の中の最上級。センスの良さが抜け目ない。
「澪がお望みなら運転手つきのリムジンでもいいけど。そういうのは、嫌いだろう?」
運転席から降りてきた彼が、助手席側へ回り込み、ドアを開けてくれる。こくこくと頷きながら、よかった、その辺りの価値観は理解してくれているみたいだ、とホッとする。
お見合いのあと、あらかじめもらっていたという柊一朗さんの身上書と、父からの情報を照らし合わせて愕然とした。
どうやら彼の年収は何千万という単位では収まりがつかないらしい。
日千興産の専務としての給料だけでなく、投資などの資産運用を手広く行っており、気がつけば収入が増えているのだそう……。
そしてネットで彼の住所を検索し、その広大な敷地面積に青ざめた。
寒さが増し、すっかり季節は秋に近づいてそろそろ紅葉も見頃を迎える。
一度だけのデート、そう約束をとりつけた彼は、この日、私の実家まで車で迎えに来てくれた。
財閥の御曹司であることが発覚し、もしかして乗車が躊躇われるほどの高級車で迎えにくるのでは、と恐れていた私だったが、彼が運転してきたのはごくごく普通の自家用車。
とはいえ、お値段はそれなりにする、普通の中の最上級。センスの良さが抜け目ない。
「澪がお望みなら運転手つきのリムジンでもいいけど。そういうのは、嫌いだろう?」
運転席から降りてきた彼が、助手席側へ回り込み、ドアを開けてくれる。こくこくと頷きながら、よかった、その辺りの価値観は理解してくれているみたいだ、とホッとする。
お見合いのあと、あらかじめもらっていたという柊一朗さんの身上書と、父からの情報を照らし合わせて愕然とした。
どうやら彼の年収は何千万という単位では収まりがつかないらしい。
日千興産の専務としての給料だけでなく、投資などの資産運用を手広く行っており、気がつけば収入が増えているのだそう……。
そしてネットで彼の住所を検索し、その広大な敷地面積に青ざめた。