お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「一緒に暮らしてみて無理そうだったら、親には別れたと説明して、本当にひとり暮らしを始めればいいさ。同居中、君にお金を使わせるつもりはないから、資金もそれなりに貯まるだろう」
「ちょっと、待ってください……同居って、簡単に言いますけど……」
ぴた、と彼の前に手を振りかざし、ストップをかける。
危うく言いくるめられるところだったけれど、男性との同居をつまりは同棲と言う。言い方の違いこそあれ、事実に大差ない。
たぶん、ここでOKを出してしまったら、結婚まで一直線、止められなくなる。
「そもそも、私、柊一朗さんに大事なことを聞きそびれていました」
「なに?」
「どうして私と結婚を? 私、二年前のあのときも、柊一朗さんとお会いした記憶がないんですが……」
彼はサラリと結婚したいと言ってのけたけれど、どうして私なのか理由がわからない。そもそも、好きだとか、愛しているだとか、そういう言葉も言われてないんじゃないかな?
あれよあれよという間に結婚を押しつけられて、彼がどう思っているのか、全然聞けていない気がする。
「ちょっと、待ってください……同居って、簡単に言いますけど……」
ぴた、と彼の前に手を振りかざし、ストップをかける。
危うく言いくるめられるところだったけれど、男性との同居をつまりは同棲と言う。言い方の違いこそあれ、事実に大差ない。
たぶん、ここでOKを出してしまったら、結婚まで一直線、止められなくなる。
「そもそも、私、柊一朗さんに大事なことを聞きそびれていました」
「なに?」
「どうして私と結婚を? 私、二年前のあのときも、柊一朗さんとお会いした記憶がないんですが……」
彼はサラリと結婚したいと言ってのけたけれど、どうして私なのか理由がわからない。そもそも、好きだとか、愛しているだとか、そういう言葉も言われてないんじゃないかな?
あれよあれよという間に結婚を押しつけられて、彼がどう思っているのか、全然聞けていない気がする。