お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「なんていうか……素直に好きっていうの、恥ずかしくありませんか?」
柊一朗さん本人にだって素直に好きと言えないのに、雉名さんに打ち明けられるわけない。
頬を赤くして見上げれば、雉名さんは無意識だろうか、歩調を緩めて眉を寄せた。
しばらく私をまじまじと観察していたが、「ああ」と思い当たったのか、ペースを戻して頷く。
「仕事だけじゃなく、プライベートでも強情女だったんだな、あんた」
「その呼び方、やめてください……」
「俺に素直になる必要はないけどな。そいつにはなってやらないと、それこそ幸せ逃すんじゃないか?」
突然、彼の大きな手が降ってきて、私の頭をボフンと覆った。乱暴に三回、撫で回す。
柊一朗さんとはまったく違う、気遣いなど欠片も感じられない撫で方。
頭を撫でられること事態が嫌なわけじゃない、ただ、彼の場合はなんだか私を子ども扱いしているような気がして。
「もう! バカにしないでください!」
大袈裟に、バン! と肩を叩くと、さすがに怯む雉名さん。
柊一朗さん本人にだって素直に好きと言えないのに、雉名さんに打ち明けられるわけない。
頬を赤くして見上げれば、雉名さんは無意識だろうか、歩調を緩めて眉を寄せた。
しばらく私をまじまじと観察していたが、「ああ」と思い当たったのか、ペースを戻して頷く。
「仕事だけじゃなく、プライベートでも強情女だったんだな、あんた」
「その呼び方、やめてください……」
「俺に素直になる必要はないけどな。そいつにはなってやらないと、それこそ幸せ逃すんじゃないか?」
突然、彼の大きな手が降ってきて、私の頭をボフンと覆った。乱暴に三回、撫で回す。
柊一朗さんとはまったく違う、気遣いなど欠片も感じられない撫で方。
頭を撫でられること事態が嫌なわけじゃない、ただ、彼の場合はなんだか私を子ども扱いしているような気がして。
「もう! バカにしないでください!」
大袈裟に、バン! と肩を叩くと、さすがに怯む雉名さん。