お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
これまで、ほしいと思った女性は、割と容易に手に入れてきた。

肩書きも、ルックスも、実力も、それなりに揃っていると自負してきた。実際、落とそうとして落ちない女性などいなかった。

彼女の場合は、たっぷり時間を注いで、入念に仕掛けを施し、わざわざ派遣社員と偽って名前まで変えて近づいた。

彼女をどうしても自分のものにしたかった。

二年前の、力強い瞳が忘れられない。

こんなにも女性に心を惹かれたのは初めてだった。
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