お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「そんなにプレッシャーかけなくても。今どき、二十代で結婚なんて珍しいくらいだよ。もっとのんびり構えててくれない?」
一応反論はしてみるけれど、たぶん両親の耳には届いていない。
「言っておくけど、陸くんが小学生になったら、あんたの部屋を子供部屋にするからね。それまでに嫁の貰い手探しといてよ」
母が冷ややかに言い放つ。もうすでに私は邪魔者扱いだ。
とはいえ、姉夫婦が実家を継いでくれるということは、私が嫁に行っても、自立してひとり暮らしをしたとしても、両親がひとりぼっちになることはないということ。それはそれで安心だ。
結婚は置いといて、まずひとり暮らしを始めるというのもいいかもしれない。
ぼんやりとそんなことを考えて、追い出されたときのために心構えをしておく。
視界の端に、泣き止まない陸くんを相手にテンパっている幸次さんが見えて苦笑した。
ちょっぴり不器用な幸次さん。まぁ、優しいからいいと思う。
一応反論はしてみるけれど、たぶん両親の耳には届いていない。
「言っておくけど、陸くんが小学生になったら、あんたの部屋を子供部屋にするからね。それまでに嫁の貰い手探しといてよ」
母が冷ややかに言い放つ。もうすでに私は邪魔者扱いだ。
とはいえ、姉夫婦が実家を継いでくれるということは、私が嫁に行っても、自立してひとり暮らしをしたとしても、両親がひとりぼっちになることはないということ。それはそれで安心だ。
結婚は置いといて、まずひとり暮らしを始めるというのもいいかもしれない。
ぼんやりとそんなことを考えて、追い出されたときのために心構えをしておく。
視界の端に、泣き止まない陸くんを相手にテンパっている幸次さんが見えて苦笑した。
ちょっぴり不器用な幸次さん。まぁ、優しいからいいと思う。