お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「あの、そんなに変、ですか? 私が素直だと」
「うれしい限りだけれど。なんだか幸せすぎて心配になってしまうよ。またベッドから出た途端、いなくなってしまうんじゃないかって」
「あのときは……これ以上、柊一朗さんと一緒にいたら、嫌われてしまうんじゃないかと怖くて……」
当時は、俺自身への魅力よりも、『日千興産』に対する嫌悪感の方が勝ってしまったのかと、ショックを受けたものだが。
「……俺も、もっと早く君に事実を打ち明ければよかった。不安にさせてすまない」
彼女は涙目で、けれどうれしそうに頬を赤く染め、俺の体に抱きついた。
「……お腹、空いてない? それとも、このまま眠ってしまいたい?」
俺の問いかけに、彼女はもじもじと顔を隠しながら「もうちょっと、このままで」と背中に手を回す。
「……なら、そうしよう」
普段は意地っ張りでつれないくせに、こういうときだけはどうしようもなくかわいらしい、恥ずかしがり屋な彼女を腕に抱きながら、俺は目を閉じる。
柔らかな感触があまりに恍惚で、もう一度抱いてしまいたい衝動に駆られるけれど、疲れ切った彼女を休ませてあげようと、俺は大きく深呼吸をして情欲を均すのだった。
「うれしい限りだけれど。なんだか幸せすぎて心配になってしまうよ。またベッドから出た途端、いなくなってしまうんじゃないかって」
「あのときは……これ以上、柊一朗さんと一緒にいたら、嫌われてしまうんじゃないかと怖くて……」
当時は、俺自身への魅力よりも、『日千興産』に対する嫌悪感の方が勝ってしまったのかと、ショックを受けたものだが。
「……俺も、もっと早く君に事実を打ち明ければよかった。不安にさせてすまない」
彼女は涙目で、けれどうれしそうに頬を赤く染め、俺の体に抱きついた。
「……お腹、空いてない? それとも、このまま眠ってしまいたい?」
俺の問いかけに、彼女はもじもじと顔を隠しながら「もうちょっと、このままで」と背中に手を回す。
「……なら、そうしよう」
普段は意地っ張りでつれないくせに、こういうときだけはどうしようもなくかわいらしい、恥ずかしがり屋な彼女を腕に抱きながら、俺は目を閉じる。
柔らかな感触があまりに恍惚で、もう一度抱いてしまいたい衝動に駆られるけれど、疲れ切った彼女を休ませてあげようと、俺は大きく深呼吸をして情欲を均すのだった。