お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「澪。無理をする必要はない、一応伝えただけだから、断ってくれていいんだ」
いっそ言わない方がよかったか、と後悔していると。
「……そういうパーティーって、普通、その、彼女が一緒に行くものなんですよね?」
一応、恋人としての使命感が芽生えたらしく、恐る恐る尋ねてくる。
「いつも、柊一朗さんは誰と一緒に行くんですか?」
「だいたいは秘書だよ。まぁ、恋人を連れていったこともあるけれど、だいぶ昔の話で――」
その途端、彼女が厳しく唇を引き結び、覚悟をするような顔を見せる。
「澪、本当に、無理はしなくて――」
いい、そう言おうとして覗き込むと、逆に強い眼差しを向けられてうっと怯んだ。
「もし、柊一朗さんと結婚することになったら、私もいずれはそういうパーティーに出席することになるんですよね」
驚いた。彼女の口から、結婚だなんて具体的な単語が飛び出すとは。
「結婚したとしても、嫌なら、無理に付き合うことはない。澪は澪で働いているわけだし、俺の仕事を手伝う必要はまったくないわけだから――」
これを理由に結婚を断られては困る、そんな焦りから言いわけのようにまくし立ててしまったけれど。
「……行かせてもらっていいですか?」
彼女の返答に、正直面食らってしまった。
いっそ言わない方がよかったか、と後悔していると。
「……そういうパーティーって、普通、その、彼女が一緒に行くものなんですよね?」
一応、恋人としての使命感が芽生えたらしく、恐る恐る尋ねてくる。
「いつも、柊一朗さんは誰と一緒に行くんですか?」
「だいたいは秘書だよ。まぁ、恋人を連れていったこともあるけれど、だいぶ昔の話で――」
その途端、彼女が厳しく唇を引き結び、覚悟をするような顔を見せる。
「澪、本当に、無理はしなくて――」
いい、そう言おうとして覗き込むと、逆に強い眼差しを向けられてうっと怯んだ。
「もし、柊一朗さんと結婚することになったら、私もいずれはそういうパーティーに出席することになるんですよね」
驚いた。彼女の口から、結婚だなんて具体的な単語が飛び出すとは。
「結婚したとしても、嫌なら、無理に付き合うことはない。澪は澪で働いているわけだし、俺の仕事を手伝う必要はまったくないわけだから――」
これを理由に結婚を断られては困る、そんな焦りから言いわけのようにまくし立ててしまったけれど。
「……行かせてもらっていいですか?」
彼女の返答に、正直面食らってしまった。