お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
第十章 君は婚約者
ここまで本気で求めてくれた彼に、私も覚悟を決めることにした。
もう逃れようのないくらいに、彼のことが好きだから。
愛していると言われたことが、本当にうれしかったから。
愛していると告げたときの彼の満たされた表情が忘れられない。
ちゃんと、結婚を前提として彼と向き合う。そう決意した。
「もう三時だ。そろそろ寝ないと明日に響くよ」
ソファの上で、私を膝の間に座らせて、うしろから抱きすくめる彼。
私が『結婚』という単語を口にしてから、彼の頬の筋肉は緩みっぱなしだ。
「さっき少し寝てしまったから、眠くなりませんね」
「たいして寝てないよ。三時間は寝ておかないと、明日一日もたないよ?」
「そうですね……とりあえず、横になることにします」
ふたりで寝室に向かい、大きなベッドに横たわる。
すかさず彼が私を抱きすくめ、まるでさっきの続きをしようと誘うみたいに腰の曲線に指を這わせた。
「……寝ようって言ったの、柊一朗さんですからね」
「わかってる。もうこれ以上、澪を酷使したりしないよ」
「言ってることとやってることが、全然違うんですけど。もう」
むうっと膨らませた頬に、彼はチュッと口づけて、今にもとろけそうな笑みを浮かべた。
もう逃れようのないくらいに、彼のことが好きだから。
愛していると言われたことが、本当にうれしかったから。
愛していると告げたときの彼の満たされた表情が忘れられない。
ちゃんと、結婚を前提として彼と向き合う。そう決意した。
「もう三時だ。そろそろ寝ないと明日に響くよ」
ソファの上で、私を膝の間に座らせて、うしろから抱きすくめる彼。
私が『結婚』という単語を口にしてから、彼の頬の筋肉は緩みっぱなしだ。
「さっき少し寝てしまったから、眠くなりませんね」
「たいして寝てないよ。三時間は寝ておかないと、明日一日もたないよ?」
「そうですね……とりあえず、横になることにします」
ふたりで寝室に向かい、大きなベッドに横たわる。
すかさず彼が私を抱きすくめ、まるでさっきの続きをしようと誘うみたいに腰の曲線に指を這わせた。
「……寝ようって言ったの、柊一朗さんですからね」
「わかってる。もうこれ以上、澪を酷使したりしないよ」
「言ってることとやってることが、全然違うんですけど。もう」
むうっと膨らませた頬に、彼はチュッと口づけて、今にもとろけそうな笑みを浮かべた。