お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
第十一章 パートナーの条件
私の胸の中は、後悔でいっぱいになっていた。
柊一朗さんに誤解された。きっとまた、柊一朗さんを傷つけてしまった。
目の前で、焦燥した彼を見せつけられて、やっと自分が犯してしまった罪の大きさに気づくなんて。
彼の隣に立つことを、一瞬でも躊躇ってしまった自分が許せない。
「……ごめんなさい」
もっとシンプルでよかったんだ。ただ、彼を愛してる、彼の悲しむ顔を見たくない、それがすべてだった。
周りの目とか、しがらみなんて、本当はどうだってよかったはずなのに……!
エレベーターが一階に辿り着き、扉が開いた瞬間、私は雉名さんの腕を振り切って外に向かって飛び出した。
「私、戻ります! ごめんなさい、どれだけ苦しむことになっても、私はやっぱり柊一朗さんがいい!」
エレベーターを降りると、すかさず隣のエレベーターに飛び乗り、操作パネルの二十五階を押す。
「立花!」
彼の手が伸びてくる寸前、エレベーターの扉が閉まる。
雉名さんにもう一度、心の中でごめんなさいと謝って、私はひとり上層階へと向かった。
柊一朗さんに誤解された。きっとまた、柊一朗さんを傷つけてしまった。
目の前で、焦燥した彼を見せつけられて、やっと自分が犯してしまった罪の大きさに気づくなんて。
彼の隣に立つことを、一瞬でも躊躇ってしまった自分が許せない。
「……ごめんなさい」
もっとシンプルでよかったんだ。ただ、彼を愛してる、彼の悲しむ顔を見たくない、それがすべてだった。
周りの目とか、しがらみなんて、本当はどうだってよかったはずなのに……!
エレベーターが一階に辿り着き、扉が開いた瞬間、私は雉名さんの腕を振り切って外に向かって飛び出した。
「私、戻ります! ごめんなさい、どれだけ苦しむことになっても、私はやっぱり柊一朗さんがいい!」
エレベーターを降りると、すかさず隣のエレベーターに飛び乗り、操作パネルの二十五階を押す。
「立花!」
彼の手が伸びてくる寸前、エレベーターの扉が閉まる。
雉名さんにもう一度、心の中でごめんなさいと謝って、私はひとり上層階へと向かった。