お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
週末。私と柊一朗さんは、郊外にある大型家具をとり扱うセレクトショップに足を運んだ。
「コンセプトを教えてくれれば、デザイナーに発注するのに」
「ダメですよ、ちゃんと足を運んで選ばなきゃ。安くていいものを探す努力をしてください」
「値段は別に、どうでも――」
「すぐそういうことを言う。これもデートの一環だと思ってください」
「そういうことなら、かまわないけど」
四月から、私たちは結婚を前提として同棲を始めるつもりだ。
これを機に、今、柊一朗さんが暮らしているマンションのやたらハイセンスなリビングを、もう少しくつろげる空間に模様替えしようという話になった。
「黒とグレーに、無機質な金属素材の家具じゃ、心が休まりませんよ」
「生活できればいいかなと思って」
「謙虚な割に、豪勢な部屋ですね」
「澪の好きにカスタマイズしてくれてかまわないよ。メタリックな素材が嫌ならウッド調にしてみる? 暖かみを感じられるんじゃないかな」
やっぱりそうですよねーと、私はウッド調のデザイン家具の前で足を止める。
「コンセプトを教えてくれれば、デザイナーに発注するのに」
「ダメですよ、ちゃんと足を運んで選ばなきゃ。安くていいものを探す努力をしてください」
「値段は別に、どうでも――」
「すぐそういうことを言う。これもデートの一環だと思ってください」
「そういうことなら、かまわないけど」
四月から、私たちは結婚を前提として同棲を始めるつもりだ。
これを機に、今、柊一朗さんが暮らしているマンションのやたらハイセンスなリビングを、もう少しくつろげる空間に模様替えしようという話になった。
「黒とグレーに、無機質な金属素材の家具じゃ、心が休まりませんよ」
「生活できればいいかなと思って」
「謙虚な割に、豪勢な部屋ですね」
「澪の好きにカスタマイズしてくれてかまわないよ。メタリックな素材が嫌ならウッド調にしてみる? 暖かみを感じられるんじゃないかな」
やっぱりそうですよねーと、私はウッド調のデザイン家具の前で足を止める。