お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
パスタとサラダ、それからチーズとワインをガラス製のダイニングテーブルに載せ、向かい合って座る。
柊一朗さんはフォークにくるくるとパスタを巻きつけながら笑った。
「本当は寂しいんじゃないかな? 突然、娘を嫁に出すことになって」
「姉夫婦が実家にいるので、そこまで寂しくはないと思いますよ」
私の言葉に、彼はここぞとばかりににんまりする。
「家具が揃う前に来てもらっても、かまわないよ」
「あと少し、実家を堪能させてもらうことにします。きっと両親と暮らすのも最後になるだろうし……」
しんみりした私を見て、柊一朗さんは、眉を下げた。
「寂しいのは澪の方だったか」
「柊一朗さんは、実家を出たとき寂しくありませんでした?」
「全然。もともと両親ともにあまり家にいなかったからね。俺の行動に目を光らせている使用人たちから解放されて、せいせいした」
あまりにも清々しく言い放つ彼に、私の方が寂しくなってしまった。
柊一朗さんはフォークにくるくるとパスタを巻きつけながら笑った。
「本当は寂しいんじゃないかな? 突然、娘を嫁に出すことになって」
「姉夫婦が実家にいるので、そこまで寂しくはないと思いますよ」
私の言葉に、彼はここぞとばかりににんまりする。
「家具が揃う前に来てもらっても、かまわないよ」
「あと少し、実家を堪能させてもらうことにします。きっと両親と暮らすのも最後になるだろうし……」
しんみりした私を見て、柊一朗さんは、眉を下げた。
「寂しいのは澪の方だったか」
「柊一朗さんは、実家を出たとき寂しくありませんでした?」
「全然。もともと両親ともにあまり家にいなかったからね。俺の行動に目を光らせている使用人たちから解放されて、せいせいした」
あまりにも清々しく言い放つ彼に、私の方が寂しくなってしまった。