お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
総務部へ到着し脇に段ボールを降ろすなり、雉名さんは横に座っていた上村さんを呼び止めた。
「あんたさ。この強情女が椅子引きずって出かけたら、俺呼んでくんない?」
強情女って、もしかして私のことだろうか。確かに、また性懲りもなくパソコンチェアの上に乗っかろうとしていたけれど……。
上村さんは何を言われているのかよくわからないようで、「はぁ……」と曖昧な返事で頷く。
私が複雑な表情で雉名さんを見つめると、彼はフッと口元を緩め、私の頭を叩くように撫でて帰っていった。
それを放っておく上村さんじゃない。
「あ、また雉名さんになでなでしてもらいましたね。もしかして立花さん。雉名さんと付き合ってるんですか?」
私はブンブンと首を横に振る。話が飛躍しすぎだ。
「ないない。それにほら、前に話したでしょ? 私、今、変なお見合いに巻き込まれてて」
「ああ! 超高級料亭でお見合いするって言ってましたもんね。羨ましいなー、私もそんなところに行ってみたいです」
「食べるだけなら、全然行くんだけどね」
「あんたさ。この強情女が椅子引きずって出かけたら、俺呼んでくんない?」
強情女って、もしかして私のことだろうか。確かに、また性懲りもなくパソコンチェアの上に乗っかろうとしていたけれど……。
上村さんは何を言われているのかよくわからないようで、「はぁ……」と曖昧な返事で頷く。
私が複雑な表情で雉名さんを見つめると、彼はフッと口元を緩め、私の頭を叩くように撫でて帰っていった。
それを放っておく上村さんじゃない。
「あ、また雉名さんになでなでしてもらいましたね。もしかして立花さん。雉名さんと付き合ってるんですか?」
私はブンブンと首を横に振る。話が飛躍しすぎだ。
「ないない。それにほら、前に話したでしょ? 私、今、変なお見合いに巻き込まれてて」
「ああ! 超高級料亭でお見合いするって言ってましたもんね。羨ましいなー、私もそんなところに行ってみたいです」
「食べるだけなら、全然行くんだけどね」