お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「会社は……総合商社って言ってたかな……?」
「相手の年齢は?」
「澪よりは年上だぞ」
「年上って言ったって、どれくらい? なんでそんなに全部がぼんやりとしているの。結局、お見合い写真も最後までもらえなかったし」
雲を掴むような話で、どうにも怪しい。
父だって、「すばらしいお相手だ」なんて言って、気合いとテンション上げまくりで訪れたわりには、お相手の情報がうろ覚えなのはどうして?
しかし、一般人では予約することすら出来ないこの超高級料亭に会食をセッティングしてくれたのは、紛れもない相手方のご家族で。
それを考えると、ただならぬ相手であることには違いないのだが……。
すると、父が申しわけなさそうにうつむいて、か細い声で切り出した。
「……実はな。先方から、細かい話をまだ娘さんにしないでほしいと口留めされていたんだ」
「え……?」
父の言葉に呆然と目を見開く。口留めって……どういうこと?
「相手の年齢は?」
「澪よりは年上だぞ」
「年上って言ったって、どれくらい? なんでそんなに全部がぼんやりとしているの。結局、お見合い写真も最後までもらえなかったし」
雲を掴むような話で、どうにも怪しい。
父だって、「すばらしいお相手だ」なんて言って、気合いとテンション上げまくりで訪れたわりには、お相手の情報がうろ覚えなのはどうして?
しかし、一般人では予約することすら出来ないこの超高級料亭に会食をセッティングしてくれたのは、紛れもない相手方のご家族で。
それを考えると、ただならぬ相手であることには違いないのだが……。
すると、父が申しわけなさそうにうつむいて、か細い声で切り出した。
「……実はな。先方から、細かい話をまだ娘さんにしないでほしいと口留めされていたんだ」
「え……?」
父の言葉に呆然と目を見開く。口留めって……どういうこと?