死後のカフェ屋 〜貴方の生まれに行くお手伝い、致します〜
それは評論文だった。
評論文なんて、簡単に言ってしまえば学者などの意見文だ。学者とは言え所詮は一個人の意見。
到底分かり難い意見だってある。
だから嫌い、と言うより苦手意識を持っていた。
でも、何故かわからない。わからないけれど
もっと読みたい。そう思えた。
読み進めれば、著者曰く
《自分自身で【私は死んだ】とは言えない》
とのこと。
特に考えることもせず、ふーんと思った矢先、授業終了を知らせるチャイムが鳴った。
「私は、死んだ、ねぇ」