180センチ以下は認めない
宮野side
加藤が病棟に来ている気がして、外来を終わらせて病棟に急いだ。
でも、加藤は病棟にいなかった。
取り合えず、患者さんたちの顔を見てこよう。
斎藤さんの病室に入ると、
「おー宮野先生。今さっきまで綾ちゃんいたのに。残念だったな」ニヤニヤ。
「痛みはどうですか?」
「綾ちゃん、最近元気がなくて、心配だよ」
「加藤の心配じゃなくて、斎藤さんの痛みは?」
「まあ、こんなもんだよ。年末年始には外出したいんだけど、ちょっと無理かな?家族が見舞いにゆっくり来てくれるから、それであきらめるかな」
「外出は、少しくらいなら許可しますよ」
「まあ、外出たら、ここに帰りたくなくなるし、外で、なんかあっても困るし、ここにいるよ」
「そうですか。じゃあ、ご家族とここでのんびりですね」
「そうだね。先生、正月休みは?」
「年越し当直なので、長くは休めないかな」
「お、綾ちゃんと一緒だね、年越し当直。」
「年越しは忙しいから、一緒とは言えないですよ。ばたばたです。顔も見ないんじゃないかな」
「そかそか。でも、綾ちゃん見守ってやってくれよ。気になってるんだろ」
「はいはい、じゃあ、今日は行きますね。また、明日の夜顔出しますね」
斎藤さんにばれてる・・・
恥ずかしすぎる・・・
でも、加藤も年越し当直か。どっかで会えるかな。