180センチ以下は認めない
次に目を開けると、先生が私をみつめていた。目が合うと、急に恥ずかしくなり、うつむいた。



「綾、確認させて。綾、俺のものでいいんだよね。俺の彼女になってくれるんだよね。俺と付き合ってくれるんだよね」

「先生。ほんとにいいの?私で?」

「綾がいいって言ってる。綾でいいんじゃない、綾がいいんだ。いいよね?」

「はい・・・」

途端に、ぎゅーっと抱きつかれた。

「せん・せい。くる・・・しい」

「あ、ごめんごめん。うれしすぎて、つぶすところだった」

「先生?」

「翔」

「ん?」

「翔、昨日、呼んでくれただろ。俺の名前。呼んでくれよ」

「しょ・しょう・・さん・・・・」

「翔でいいよ。さんはいらない。俺は綾って呼ぶよ。だから翔ってよんで」

「しょ・・・・・翔」

また、ぎゅーって抱きしめられて、今度は私も先生を、翔を抱きしめかえした。



「幸せだけど・・・起きなきゃな」

「はい・・・」

「俺、仕事行くけど、綾体調は?仕事行けそう?」

「はい。元気になりました。先生のおかげです!」





私たちは、ベッドを抜け出し、着替えをして朝ご飯を食べた。

一緒に仕事に行こうという翔に、

「先に行ってください。一緒にはダメです。先生は、モテるんですから」

「翔!」

「翔は、モテるんですから。」

「だめ、綾は俺のものだって、みんなに自慢したいんだ。誰にも取られないように、俺のだって見せつけたいんだ」

「それはだめだめ。私なんか誰も狙ってないから、自慢になりませんよ。それより、先生のファンに殺されちゃいます。」



そんな、言い合いをして、結局は翔が折れて、先に家を出ることになった。

玄関で振り返り

「綾、行ってきます」

「行ってらっしゃい。翔、気を付けて」

「綾、それやばい。行ってらっしゃいって。奥さんみたい」

「お、奥さんって」

「綾、顔真っ赤だよ。うつむいても、同じ高さだから、顔見えてるよ。ちびも、得することがあるんだな。

こんなかわいい顔見れる」

「もう!仕事行ってください。遅刻しますよ」

「はい、行ってきます」

ちゅっ。

翔は、私のほっぺにキスを一つして、玄関を出て行った。
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