180センチ以下は認めない

番外編 綾side



翔と付き合い始めて数か月。当直があったり、土日当番があったり、翔も急変で呼び出されたりして、

ゆっくり会える時間は少ない。

近くに住んでいるから、時々お部屋で一緒にご飯くらいのデートしかできていないけど、

とても、楽しい。



今日は、私が当直明けで、翔は、日勤だから、私のうちで夜ご飯を食べることにしている。

何、作ろうかな?

料理は得意ではないけど、「おいしい」って食べてくれる翔のために作るのは楽しい。

今日は、唐揚げとサラダとミネストローネにしてみた。おいしいって言ってくれるかな。





ピンポン。

玄関チャイムが鳴る。

玄関を開けると

「ただいま、疲れた~ちょっと、充電させて」

と、抱きしめてくる翔。

「お疲れ様です。」と、翔の背中に手を回す。



「ご飯出来てますよ。おなかすいてますか?」

「もうペコペコ。今日、昼緊急オペで食べれなかったから、朝からほとんど何も摂ってないんだ」

「じゃあ、いっぱいご飯食べれますね」



ご飯をいっぱい食べて、ソファーでまったりしていると翔が

「綾、旅行行かない?休み合わせてさ」

「旅行ですか?いいですね」

「1泊2日なら、休み合わすのも簡単かな?」

「そうですね。来月の勤務も出てるので、持ってきますね。先生も勤務表ありますか?」

「うん、持ってきた。」



2人で勤務表を開く。

ちょうど、月末に先生も私も当直明けからの3連休が重なっていた。

「当直明けって綾は朝終わるんだよね。俺は、たぶん昼までは仕事かな」

「はい、当直明けは一応9時までですけど、大体11時くらいまでは仕事してます。」

「じゃあ、当直明けに一回うちに帰って夕方から出かけて2泊にするか。」

「先生は、大丈夫なんですか?医師当直の方が大変じゃないですか?」

「その日は、病棟当直だから、急変がなければ、寝当直だよ。綾は寝れないだろ」

「そうですね。病棟も夜間救急も一人でこなすので、あんまり寝る時間はないですね。」

「夕方まで、寝れば大丈夫か?」

「その日はあまり残業しないようにしますね。10時くらいに病院を出れば、15時には出発できますよ」

「じゃあ15時に迎えに行くよ。車で行く予定だから、車の中で寝てってもいいし」

「わかりました。楽しみですね。」
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