迷惑なんて思ってないよ
俺の気持ちも知らないくせに分かったような事言うな。面倒だという事を理由にして我が儘放題のお前に言われたくない。
怒った勢いで言わなくて良い事まで言いそうだった。言ってしまえば慶太郎がまた人間不信に戻ってしまうような事まで言ってしまいそうだった。いくら双子だからと言っても仲が避けてしまいそうな言葉ばかりが浮かんできて、早く言ってしまえと喉につかえていた。

「だってそうだろ!告白もしてないのに嫌われたくない!喋れなくなりたくないって!言ってみなきゃわかんねーだろ!」

「嫌われない保証も喋れなくならない保証も無いから言えないんだろ!」

「じゃあ他の奴に取られても文句言うなよ!」
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