迷惑なんて思ってないよ
周りに何を言われて育ってきたのか、両親の分まで俺を守るくらいの勢いで生きてきた人だから仕方無いのか。まさか、俺への思いやりが姉ちゃんの恋を妨げようとするとは思わなかった。
津田さんから話を聞いたらしく、水はダメだと理解してくれた北条先輩。でも、苦手な物も無いような姉ちゃんと伊野先輩をどうやって近付ければ良いのか。

「晴人?大丈夫?」

「北条先輩と休んでるから行ってきて良いよ」

「でも・・・」

どうやって二人の距離を縮めるか考えていると前を歩いていた姉ちゃんが二人分の飲み物を持って駆け寄ってきてくれた。俺を心配してくれているんだ。
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