迷惑なんて思ってないよ
初恋の思い出話を晴人くんは熱心に聞いていた。恋に興味があるのか、人の過去という物に興味があるのか。
「晴人くんは恋した事ないのー?」
「俺は・・・、出来ないんで・・・」
「・・・うん?・・・んー。出来ない理由ってさ、結華ちゃんと関係してる?」
言いたくないのなら言わなくても良い。無理に訊かないし、人の恋愛事情なんて興味も無い。でも、結華ちゃんと晴人くんの仲には何かがあると思えてならなかった。例えば、お菓子を作るために小麦粉を買ってきてと頼んだ母親とお好み焼きを作るために小麦粉を買ってきてと頼まれたと思っている子供のように勘違いに似た何かが二人の距離を縮めすぎているんじゃないかって。
「晴人くんは恋した事ないのー?」
「俺は・・・、出来ないんで・・・」
「・・・うん?・・・んー。出来ない理由ってさ、結華ちゃんと関係してる?」
言いたくないのなら言わなくても良い。無理に訊かないし、人の恋愛事情なんて興味も無い。でも、結華ちゃんと晴人くんの仲には何かがあると思えてならなかった。例えば、お菓子を作るために小麦粉を買ってきてと頼んだ母親とお好み焼きを作るために小麦粉を買ってきてと頼まれたと思っている子供のように勘違いに似た何かが二人の距離を縮めすぎているんじゃないかって。