迷惑なんて思ってないよ
好きな人にこんな格好悪い姿を見られてしまったんだ。情けない奴だと嫌われた。俺の人生は終わりだ。そう思っていたのに。

「本当に凛太郎くん・・・?雰囲気違いません・・・?」

「えっ!いやっ、あの!えっとっ。二人っきりになった事なかったから!・・・あれ?何で俺の下の名前・・・」

「皆そう呼んでいたのでつい。変えますか?」

「いやっ!凛太郎で大丈夫です!はい!」

言っている事は嘘じゃなかった。いつもは二人だけになる事なんてなかったし、誰か一人は必ず周りにいたし。だから、二人っきりになって変に緊張しているんだ。
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