迷惑なんて思ってないよ
訳が分からなかった。何で柏崎さんと電話していただけで無人島に行くという約束に漕ぎ着けるんだよ。しかも今すぐなんてどんな方法を使ったんだ。というか、俺たちに遊びに行けるような島なんて無いだろ。

「津田さんたちが仕事の関係で無人島に行くから暇なら迎えに行くって」

「なるほどなー」

「行かないは無しだかんな!三十分で来るって言ってたから準備しろよー!」

また津田さんか。どうして彼女の回りには俺が勝てそうにない男がいるんだ。金もあって気が利いて両親の事も知ってて。俺、勝ち目ないじゃん。
俺の気持ちを悟っているかのように準備を急かす慶太郎は楽しそうだった。
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