迷惑なんて思ってないよ
慶太郎くんの最後の質問にはたぶんとしか答えられなかった。不審に思わなかった訳じゃなかったから。さすがにお互い高校生にもなって同じ部屋で寝てるとか、布団に入ってこようとしたりとか、家の中をずっと付いて回ったりとか。少し異常だなって思うけど寂しがり屋だから仕方ないかなって。

「本当に?」

「あのっ、えっとっ」

「姉ちゃんっ!・・・何かあった?」

慶太郎くんの質問に言葉が詰まってしまった。本当に何もなかったとしても何もないように見えているだけで実際に何もないとは限らない。私の見方だけで完全に否定する事は出来なかった。
< 156 / 260 >

この作品をシェア

pagetop