迷惑なんて思ってないよ
何を知って、何を見て私に結婚しろと子供を産めと言うの。私たちは唯一の姉弟。だからこそ一緒になれないのは晴人だって分かってるでしょう。私がまだ凛太郎くんを諦めきれていない事も知っているはずでしょう。

「変な事を言わないで。私たちは姉弟なのよ?」

「でも・・・、姉ちゃんが好きなんだ。誰にも取られたくない、渡したくない、離れたくない!姉ちゃん以外何もいらないんだよ・・・っ!お願いだから俺を愛して俺だけを見てよ・・・!姉ちゃん!」

「やめ・・・っ!晴人っ・・・!」

厨房の方へ移動しようとする私を机に押し倒し、まるで自分の体に取り込むように抱き締めてくる晴人の力に敵わなかった。
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