迷惑なんて思ってないよ
十章・思わぬ再会
そういえばいたな
黒魔術やおまじないみたいな根拠の無い物で、相手の夢の中に入って話せる方法があった。両親が亡くなってから今まで以上に姉の気持ちが分からなくなった俺はその方法を使って姉の夢に潜り込んでいた。
姉の夢の中では俺は大きな骸骨だった。姉は上下の繋がった白いスカートを着て俯きながら立っていた。俺のせいで遠慮しているような決断を下した時によく入って本当に良いのか訊いていた。でも、伊野先輩に恋してからは訊く事も少なくなっていった。表情が豊かになっていっていたから。
「あああああのっ!ハルくんっ!」
「・・・誰、あんた」
「みっ!聖(みずき)です!」
姉の夢の中では俺は大きな骸骨だった。姉は上下の繋がった白いスカートを着て俯きながら立っていた。俺のせいで遠慮しているような決断を下した時によく入って本当に良いのか訊いていた。でも、伊野先輩に恋してからは訊く事も少なくなっていった。表情が豊かになっていっていたから。
「あああああのっ!ハルくんっ!」
「・・・誰、あんた」
「みっ!聖(みずき)です!」