迷惑なんて思ってないよ
今まで姉ちゃんが全てだった俺が世の中に溶け込んでいかなきゃいけないんだぞ。うまく溶け込めるようになるまではそうやって誤魔化していかないと無理だろ。知らない事だらけだし。

「良いよな~!俺も一回で良いから呼び出されてみたいよな~!」

「お前じゃ無理、無理!」

「お前と晴人じゃ月とすっぽんだって」

「俺も月になりてー!」

学校に行けば話しているけど放課後までつるまない友達とも同級生とも付かない男子に茶化されながら放課後を迎えた。別に楽しいから良いんだけど、姉ちゃんが視界にいない時間はどこか物足りなかった。
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