迷惑なんて思ってないよ
「出来ました!友達!」

「ふーん」

「ふーんって・・・、喜んでくれないんですか?」

「何で俺が喜ぶんだよ」

家に帰ってすぐ、ハルくんに電話した。友達が出来たって。一日だけでも友達は友達だし、間違ってはいなかったから。でも、ハルくんはあまり喜んではくれなかった。
いつも素っ気ないし、どちらかと言えば腹立たせてばかりだし。いつも通りと言えばいつも通りなんだけど、落ち込んでいる私がいた。言い方は違えど友達を作れと背中を押してくれたハルくんなら喜んでくれると思っていたのに。まるで関係の無い、全く知らない赤の他人に話しているようで息が詰まった。
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